合格点は「60点」でいい。完璧主義を捨てて、持続可能な自分を作る思考法。

仕事のお悩み
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第1章:能力不足という「勘違い」

「仕事がしんどくて辞めたい」 これは多くの方が抱える共通の悩みですが、ここには大きな分かれ道があります。

それは「環境が明らかに悪い」のか、それとも「環境は悪くないけれど、自分の能力が足りなくてついていけないと感じている」のか、という違いです。

環境が悪い場合は、すぐにでも退職を検討すべきですが、後者の「自分の能力が足りないせいだ」と自分を責めている状態は、非常にダメージが大きく、答えの出ないループに陥りがちです。

まず知っておいてほしいのは、あなたが能力不足だと感じている原因は、実はあなたの実力の問題ではなく、「自分に対する基準が厳しすぎる」ことにある場合がほとんどだということです。

自分への基準が厳しすぎると、仕事の質が上がる側面もありますが、多くの場合、自分自身が先に潰れてしまいます。しかも、その苦労の割には周囲から正当な感謝を受け取れていないと感じることも多いはずです。この「自分への厳しすぎ」を緩めることが、問題を解決する第一歩になります。

第2章:自分に厳しい人が陥っている3つの勘違い

以前の動画で「環境が悪くないなら辞めるのはもったいない」というお話をしましたが、自分に厳しい人は、共通して以下の3つの勘違いを抱えています。

勘違い1:100点以外は0点だと思っている

周りから見れば80点くらいできているのに、自分の中では「少しでもミスがあれば0点と同じ」と考えていませんか?

実は、最初から100点満点の正解を出し続ける仕事なんて、ほとんど存在しません。私のカウンセリングでも同じです。毎回100%言い当てることなんて不可能ですし、むしろ「これはどうですか?」とやり取りを重ねて80点くらいの納得感に近づけていくのが自然な形です。

最初から100点を目指すと、体がガチガチに力んでしまい、周囲にもその窮屈さが伝わります。それよりも、常に60点くらいを「いいですよ」と軽く出してくれる人の方が、周囲も仕事を頼みやすく、結果として良い人間関係が築けるのです。

勘違い2:周りは自分の「必死さ」を求めている

「自分が仕事ができない」と悩む方の多くは、実際には60点をクリアし、80点や90点を出している場合がほとんどです。周りが求めているのは、必死に限界まで頑張ることではなく、「ある程度安定して、言われたことを堅実にやってくれること」です。

私が会社員時代に陥っていた罠ですが、自己啓発書にあるような「プラスアルファができる人材」を目指すあまり、大前提である「言われたことをやる」という部分が抜け落ちてしまうことがあります。まずは言われたことができているなら、それだけでOKなのです。

勘違い3:できないと言うのは無責任だ

「できない」と言うことが0点をつけることのように感じてしまい、無理な仕事を引き受けてパニックになる。これもよくある失敗です。

抱え込んでパンクし、すべての仕事が止まってしまう方が、結果として周囲へのダメージは大きくなります。「今はこれが終わっていないので難しいです」と伝えることは、自分を守り、仕事の質を維持するための最低限の責任感と言えるでしょう。

第3章:合格点を60点として割り切る

解決策としてインストールしてほしい考え方は、「合格点を引き算で決める」というアクションです。頑張るという「加点法」ではなく、基準を緩める「減点法」の発想を持ちましょう。

キーワードは、「社会人の合格点は60点」です。

大学の成績で言えば「可」かもしれませんが、社会人なら「可」を毎日出し続けることの方が、100点を狙って月曜日に力尽きるよりもずっと価値があります。

60点でも5日間続ければ合計300点になります。積み上げられる状態で仕事をすることが、後悔しないためのコツです。

第4章:「出社した自分」を褒めるハードルの下げ方

次に、自分を評価するハードルを極限まで下げてみましょう。「成果」ではなく「行動」に注目するのです。

  • 出社した
  • 挨拶をした
  • PCを開いた

これだけで、今日のノルマはクリアしたと考えてみてください。「出社する」というのは、当たり前のようでいて、実はとても高いハードルです。

私自身の例ですが、以前の職場は通勤に往復3時間、朝5時半起きで満員電車に揺られる日々でした。その過酷な環境に身を置いている時点で、すでに十分頑張っているのです。周囲がやっているからと当たり前に思わず、自分の受けているダメージを正しく自覚してあげてください。

第5章:期待を背負わない技術

最後に、最も大切なのは「期待を勝手に背負わないこと」です。

「自分の能力が足りない」と口にする方のほとんどは、実際には謙虚で仕事ができる方です。本当にできない人は「自分はできる」と豪語して周囲を困らせたりします。

真面目な人は「もっとやってほしいはずだ」と期待を先回りして読み取り、余裕がないのに手を広げてしまいます。しかし、あなたが他人の仕事まで取り上げて頑張ってしまうと、周囲の成長ややる気を奪ってしまうことにもなりかねません。

「辞めるか・辞めないか」の二択で必死になる前に、まずは「自分への期待を諦めてみる」ことを試してみてください。今の自分ができる範囲だけで仕事を回してみる。それで意外と問題が起きないと気づけたとき、辞めたいという執着が自然と消えていくはずです。

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